![](https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20210225-00010005-newsweek-000-1-view.jpg)
──着陸時のパラシュートの模様にメッセージが隠されていた......
アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査車「パーシビアランス」は、2021年2月18日、火星への着陸に成功した。火星の大気圏への突入後、減速させるために用いられた直径21.5メートルのオレンジと白のパラシュートには、バイナリーコード(2進法で表わしたコード)を用いてあるメッセージが隠されていたことから、その解読に挑むユーザーたちを中心に、SNS上で話題となった。 ●NASAの記者会見、パリの学生にツイートはこちら
■ パラシュートに描かれた3つの同心円状の輪に隠されたメッセージ NASAジェット推進研究所(JPL)のシステム技術者アル・チェン氏は、2月22日の記者会見で「我々は優れた科学を実現するのみならず、他の人々を刺激したいと思っている。それゆえ、我々の仕事の中には、他の人々に向けたメッセージが残されていることがある」と述べ、「さあ、皆さんで挑戦して、その成果をみせてほしい」と呼びかけた。
■ 会見からわずか6時間後、パリの学生がメッセージを突き止めた 会見からわずか6時間後、最も早くツイッターに正解を投稿したのは、仏パリでITを学ぶ学生のマクセンス・アベラ氏だ。父とともに解読に挑み、パラシュートに描かれた内側の3つの同心円状の輪に「Dare Mighty Things(思い切って大きなことをしよう)」のメッセージが潜んでいることを突き止めた。 このフレーズは、セオドア・ルーズベルト第26代大統領が1899年4月の演説で「苦労をしようともしない臆病者になるより、たとえ失敗しても、思い切って大きなことに挑み、勝利を掴むほうがはるかにいい」と語った名言に由来し、ジェット推進研究所のモットーともなっている。 また、投稿サイト「レディット」のユーザー「tend0g」は、ジェット推進研究所の地理座標である「北緯34度11分58秒西経118度10分31秒」がパラシュートの外縁に記されていることを見つけ出した。 ジェット推進研究所の主任技術者アダム・ステルツナー氏は、2月23日、「インターネットが6時間で暗号を解読したらしい。インターネットにできないことなどあるのだろうか」との驚きのコメントとともに、その種明かしをツイッターに投稿した。 ■ オレンジの部分を1、白の部分を0として輪を数字に置き換え パラシュートのバイナリーコードのパターンは、ジェット推進研究所のシステム技術者イアン・クラーク氏によって設計された。パラシュートのオレンジの部分を1、白の部分を0として輪を数字に置き換え、10文字ごとに分割して2進法から10進法に変換。この数字に64を追加してASCII(アスキー)コードに変換する仕組みだ。たとえば、最も内側の輪の最初の数字列「0000000100」を10進法に変換すると4で、64を追加すると68となり、これに対応する文字が「D」となる。 「パーシビアランス」による火星探査は、少なくとも火星の公転周期に相当する約687日にわたって行われ、火星の過去の居住適性などを探る計画だ。
松岡由希子
からの記事と詳細
https://ift.tt/3bGx2jp
科学&テクノロジー
Bagikan Berita Ini
0 Response to "火星探査車「パーシビアランス」のパラシュートに隠されたメッセージ 世界中で解読に挑戦(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース"
Post a Comment