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アマゾンが本の価格を操作した…? - ギズモード・ジャパン

アマゾンが本の価格を操作した、と他の出版関係者が激怒している様子。

シカゴにある小さな書店が米Amazon(アマゾン)に対して、新たな集団訴訟を起こしました。

この訴訟は、アマゾンとアメリカの大手出版社であるアシェット、ハーパーコリンズ、マクミラン、ペンギン・ランダムハウス、サイモン&シュスターの5社が手を組み、卸売価格の操作をしたことへの訴えです。

具体的に、アマゾンはアシェットらに対し、アマゾンへの卸売価格よりも低い価格で、個人経営の書店に卸売することをやめさせるなどしたようです。

こういった行為に対して、本屋の店主であり訴訟を先導したNina Barretさんはシカゴ・サンタイムズ紙にこうコメントしています。

アメリカにある多くの本屋の店主が今、同じように感じていると思いますが、私は市場が公平でなくなったことにとても腹を立てています。

お客に、アマゾンと同じ価格で販売できない理由を毎回説明しなければいけません。

アマゾンが成長するにつれて、不公平さが増していくのを黙って見ているのにはもう疲れました。

書籍販売は急成長を遂げてきた

訴訟内容にもあるように、アマゾンの書籍販売はここ数十年間で、会社を代表する大きな市場へと成長しました。今となっては、世界中の全ての電子本の約9割、紙本の約5割をアマゾンが販売しているとされるほど。

中でもBarretさんが指摘したのは、参考図書や教科書に分けられないフィクション、ノンフィクション本である「大衆本」の市場におけるアマゾンの動きです。

出版協会もアマゾンについて書面を送っていた

ニュースサイト・Ars Technicaにもある通り、アマゾンの書籍事業が取り立たされるのは初めてではありません。去年は、米国下院反トラスト委員会の委員長David Cicilline に対し、今回の裁判で被告となっている5大出版社も所属するアメリカの複数の出版協会(規模の大きさに関わらず出版社、作家、小売業者など出版業に関わる人が所属)が、アマゾンの書籍事業に関する書面を送ったこともありました。

その時に協会が訴えたのは、アマゾンが不公平な価格設定と不透明なアルゴリズムを使い、顧客を自社出版の書籍の購入へと集中させ、売り上げを独り占めしていること。結果として、アマゾンの市場規模が大きくなり続ける一方、小さな出版社は経営に苦しんでいます。

やっていることはまるで「最恵国待遇」

今回の訴訟とCicillineへの書面で共通しているのが、アマゾンが出版社に「最恵国待遇」を要求していると主張している点。書面では、こうすることで、アマゾンは他の小売業者と同じ、またはより安い値段で書籍を販売できると書かれています。

さらに、「最恵国待遇」はアマゾンと手を組んでいる5大出版社にも利益をもたらすことが分かっており、「アマゾン特別価格」を作り出すために、卸売価格を高くすることで、結果的に彼らの儲けも増えるわけです。

加えて、10年ほど前にも似たような件で、Appleと同じ5大出版社が訴えられたことは挙げておきたい点の一つです。この時に訴えを起こしたのは、今回の訴訟にも参加している企業の一つ。内容はAppleのiBook storeについてでした。最終的にはAppleが負け、2015年に4億5000万ドルで示談する結果となっています。

訴訟に関して、米GIZMODOは米アマゾンにコンタクトを既にとっているので、返事を受け取り次第、すぐにお伝えしますね。

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